No.7 Opéra Blue の告白‥
🎶 コーヒーブレイク
ミス麗子の番組の
ゲストコーナーに出演したい
著名人は多く、
プロデューサーは
嬉しい悲鳴をあげていた。
この日、ヨーロッパから、
ローラン • ショランダー(仮名)が
来日出演。
彼は、ヨーロッパNo.1の
バレエショップブランドのオーナーで、
ショコラEU大使の
ミス麗子の大ファンであった。
彼がオーナーをつとめる
パリ・オペラ座近くに位置する
ラ・メール(仮称)は、
常にバレリーナでいっぱい‥。
店内はトゥシューズを
はじめとするバレエ用品が飾られ、
観る者を魅惑的なバレエの世界へ
誘ってきた。
ミス麗子は、
友人の美空間デザイナー、
クリスチャン • R • フェローから紹介され、
ラ・メールの上客となっていた。
ミス麗子が常に携帯するプチバッグは、
フランス映画の女優や
パリコレモデルを惹きつける
ファッションセンスが詰まっていて、
オペラブルー色の
コットンの肌触りがお気に入りだ。
オペラ座の怪人ファントムが
身に纏う美しい青のドレスを
イメージしたかのような
オペラブルー色のバッグで、
ヨーロッパ女性にあこがれられている。
……………………………………
〔FMラジオ局内ブースにて〕
ミス麗子:ようこそ、
お越しいただきました。
相変わらず、イケメンですわね。
ローラン:お招きいただき、感激です!
パリではいつもお買い上げいただき、
有難うございます。
ミス麗子:フェロー先生に
会いにみえたのでしょ?
いつからの交流かしら?
ローラン:昨年の快適空間研究会で
意気投合しまして。
パリの店の美空間づくりを
お願いしてからでしょうか。
ミス麗子:私のお店も、
フェロー先生なんですよ‥。
ローラン:はい、存じています。
あのお店なら、
ラ・メールのものがぴったりでしょ?
うちの商品はお気に入りですか?
ミス麗子:……、何か購入しましたかしら?
ローラン:まだおわかりなりません?(笑)
ミス麗子:〔しばらく考えてから〕
えぇ‥、え〜、まさか、あのツリーが‥!?
ローラン:précis プレシ、正解です。
ミス麗子:〔熱い気持ちを添えて〕
Merci mille fois メルシーミルフォア、
まぁ、素敵!
嬉しすぎて、言葉が…。
ローラン:お店の皆さんに
祝福されたボーイフレンドになりたくて。
ぜひ、いとしの君に
なっていただけないかなぁと思いまして ──。
ミス麗子:……
〔衝撃の告白に、銀座のクレオパトラも動揺を
隠せないようで〕
そこへプロデューサーからサインが入った。
〔友人のフェローが電撃訪問してきたのだ〕
フェロー:ローランさん、ようこそ東京へ。
2年ぶりですね。
ミス麗子のこんな姿、
ちょっと見られないですよ(笑)。
ミス麗子:フェローさん、
まぁ、意地悪ね。
今夜はお招きしていませんけれど‥。
〔照れるミス麗子の可愛いさに、
スタッフや付き人も目を細めていた〕
ローラン:フェロー先生、
まだお返事をもらえないんです(笑)。
数百個のショコラは、
ぼくの❤の数です。
ミス麗子:ローランさん、
過分なお言葉です。
番組がありますので、
この話しはこのへんで‥。
…………
ローランはラジオ局を去り、
しばらくして番組が終了した。
フェローはミス麗子を
送るつもりで待っていた。
ミス麗子:あら、待っててくれたの?
優しいじゃない…。
フェロー:大丈夫、
送り狼にはならないから(笑)。
ミス麗子:なってもいいわよ…。
フェロー:ホント、からかうの好きだよね、ママは。
ミス麗子:ローラン疲れかしら。
ウチで、軽く飲まない?
フェロー:いいけど…。
ローランはちょっと頑張りすぎていたね…。
ミス麗子:いい方だけど──。
さすが、お • と • も • だ • ち、ネ。
私のこと、よくわかるのね…。
〔タクシーが日本橋にある美しいガーデンタワーに着いた〕
フェロー:何階?
ミス麗子:一番お空に近い
ペントハウスフロアに決まってる
でしょ?
自分とは格が違う
ミス麗子の器量に圧倒された。