碧月れいの【ショートshortシリーズ 】No.5 地中海ランジェリーCRUZコンペ
🎶美しい午後
『ショートshortシリーズ』
5. 地中海ランジェリーCRUZコンペ
クルーズの乗客は、
世界屈指の美しさを誇るエーゲ海の夕陽に
心を奪われていた(写真)。
昼間、ターコイズブルーの海が
トワイライトタイムには、
見事な朱色に染まり、
誰もが息をのむ感動に浸る。
船内には、ポール・モーリアで知られる
「エーゲ海の真珠♫」が流れている。
Cruzeオーナーが東京銀座の三越で
ポール・モーリアと出会ったときに、
こんな夢のある仕事がしたい!
と考えたとか=。
候補者が地中海を船旅をしながら審査を受ける
<地中海ランジェリーCruzeコンペテション>
が開催されていた。
クルーズは、有名なエーゲ海の
サントリー二島に停泊し、
美女たちはランジェリー女王を争っていた。
最終審査に残った30名が
何種類ものランジェリーを着替えていた。
碧川は、下着パタンナーとして下積み時代を経て、
ランジェリーデザイナーとして
活躍するに至っていた。
着心地のよいシルクのドレッシーベビードール
の注文が殺到し、クルーズラブはお預けである。
一方、三井はドレスアクセサリーデザイナーとして、
ショーツを着けないシルクドレス姿を
より美しくみせる
アクセサリー制作に力を注いでいた。
また女性のデコルテを美しくするプロ
としてもかなりの人気を博していた。
━━(碧川)念願の地中海クルーズの
仕事につけたのは、
三井のお陰だよ。
━━(三井)それはぼくの台詞じゃないか。
いや、ぼくたちの前を通っていった
ヨーロッパのマドマゼールやマダムの
お蔭かもしれないよ。
━━(碧川)そうだった。それを忘れないように、
お互いに精進しよう。
ところで、シルクキャッツは
本職の美容内科医・一色 翔として、
参加女性の体に聴診器を当てたり、
脈をとったりしていた。
なかには、一色を誘ってくる積極派も=。
ベスト30に残る女性たちは共通して髪が長く、
鎖骨、肩甲骨、デコルテ、
胸からヒップラインが美しいことを実感していた。
シルクキャッツの目に叶ったのが、
碧川と三井だった。
ともに女性を惹き付ける魅力を備えつけているため、
この二人なら、
恋人館に集まる女性たちは虜になるに違いないと、
シルクキャッツは確信した。
船上においても、
碧川 と三井 の人気は二分されて盛況で、
碧月は上機嫌だった。
一色は二人の人柄に惚れ込み、
絵画盗難の真実を明らかにしたいことを告白した。
二人とは意気投合し、
全面協力してくれることを誓ってくれた。
シルクキャッツは、美しい夕陽を眺めていた──。
<さぁ、藤堂との約束を果たすために、
恋人館へ向かうだけだ>
クルーズの乗客は、
世界屈指の美しさを誇るエーゲ海の夕陽に
心を奪われていた(写真)。
昼間、ターコイズブルーの海が
トワイライトタイムには、
見事な朱色に染まり、
誰もが息をのむ感動に浸る。
船内には、ポール・モーリアで知られる
「エーゲ海の真珠♫」が流れている。
Cruzeオーナーが東京銀座の三越で
ポール・モーリアと出会ったときに、
こんな夢のある仕事がしたい!
と考えたとか──。
候補者が地中海を船旅をしながら審査を受ける
<地中海ランジェリーCruzeコンペテション>
が開催されていた。
クルーズは、有名なエーゲ海の
サントリー二島に停泊し、
美女たちはランジェリー女王を争っていた。
最終審査に残った30名が
何種類ものランジェリーを着替えていた。
碧川は、下着パタンナーとして下積み時代を経て、
ランジェリーデザイナーとして
活躍するに至っていた。
着心地のよいシルクのドレッシーベビードール
の注文が殺到し、クルーズラブはお預けである。
一方、三井はドレスアクセサリーデザイナーとして、
ショーツを着けないシルクドレス姿を
より美しくみせる
アクセサリー制作に力を注いでいた。
また女性のデコルテを美しくするプロ
としてもかなりの人気を博していた。
━━(碧川)念願の地中海クルーズの
仕事につけたのは、
三井のお陰だよ。
━━(三井)それはぼくの台詞じゃないか。
いや、ぼくたちの前を通っていった
ヨーロッパのマドマゼールやマダムの
お蔭かもしれないよ。
━━(碧川)そうだった。それを忘れないように、
お互いに精進しよう。
ところで、シルクキャッツは
本職の美容内科医・一色 翔として、
参加女性の体に聴診器を当てたり、
脈をとったりしていた。
なかには、一色を誘ってくる積極派も──。
ベスト30に残る女性たちは共通して髪が長く、
鎖骨、肩甲骨、デコルテ、
胸からヒップラインが美しいことを実感していた。
シルクキャッツの目に叶ったのが、
碧川と三井だった。
ともに女性を惹き付ける魅力を備えつけているため、
この二人なら、
恋人館に集まる女性たちは虜になるに違いないと、
シルクキャッツは確信した。
船上においても、
碧川 と三井 の人気は二分されて盛況で、
碧月は上機嫌だった。
一色は二人の人柄に惚れ込み、
絵画盗難の真実を明らかにしたいことを告白した。
二人とは意気投合し、
全面協力してくれることを誓ってくれた。
シルクキャッツは、美しい夕陽を眺めていた──。
<さぁ、藤堂との約束を果たすために、
恋人館へ向かうだけだ>